今回も引き続き、「地域資源の活用」というテーマです。
前回の記事はこちら
https://oka-students.xsrv.jp/2023np/shimizu/2024/05/15/ep8/

ここは長野県の北信地方にある町、飯綱町。前回はりんごを活用した取り組みについてまとめましたが、飯綱町にはもう一つ、地域資源を活用した取り組みがあります。今回はそちらについてまとめていこうと思います。
近年、少子化に伴う児童数の減少等により、全国では毎年数百校程度の廃校施設が生じています。そんな廃校施設を、リノベーションして有効活用しているところが飯綱町にあります。その名も「いいづなコネクト」。
『いいづなコネクトってなーに?』
いいづなコネクトとは、飯綱町内の閉校した2つの小学校を、それぞれリノベーションして作られた廃校活用施設。「いいづなコネクト」という名称には、「“いいつな(飯綱)がり”を創る(コネクション)」という意味が込められているそう。
旧三水第二小学校の跡地を活用した「いいづなコネクトEAST」。「食・農・しごと創り」がテーマ。
旧牟礼西小学校の跡地を活用した「いいづなコネクトWEST」。「自然・スポーツ・健康」がテーマ。
今回はWESTの方を取材しました。


建物はメイン棟とスポーツ棟などがあります。やはりスポーツをテーマにしているということもあり、スポーツ棟に加えて、体育館やサッカーグラウンドもあります。


あ~サッカーしてぇ。
スポーツ棟では、ジムで運動するのはもちろん、壁が鏡張りになっているスタジオでヨガやダンスレッスンができたり、フィットネスやパワーリハビリテーション(立つ・歩くなどの基本的な動きを楽にしていくためのリハビリテーションの手法の一つ)もできます。
メイン棟の3階は全て宿泊スペースとなっており、主にスポーツ合宿として利用されることが多いです。お部屋は4部屋あり、合計で4~50人を収容できます。


そしてWESTには、「地元の人に来ていただける仕掛け」がたくさんあります。
ここでは3つご紹介。
1,「コワーキングスペース(自習室)」


メイン棟2階にあるコワーキングスペース。ここは中学生以上の学生は無料で利用できます。他のコワーキングスペースは学生でも有料となっていますが、いいづなコネクトは複合施設のため、食堂などでもお金が取れるということから無料にしているそうです。いいづなコネクトを運営されている「カンマッセいいづな」は民間の会社なので、利益を出すための工夫もされています。
2,「コーバイ(購買)」


実はここ飯綱町、スーパーマーケットは町内に1つしかなく、コンビニも家の近くに無い場合が多いそう。そこで、「わ~たはん、ホームエイード♫」でおなじみ綿半と提携し、食品や日用品などを置いていただいています。
そして、近くにはアンケートが置いてあります。ここがポイント。

利用されている方々に置いてほしい商品を記入してもらい、その内容を反映させているそうです。これは地元の人たちにとって非常にありがたい存在ではないでしょうか。
ちなみに、WESTはスポーツ施設ということで、「飲料やお菓子などが欲しい」という声がたくさんあるため、多めに置かれています。一方EASTは、近くにコンビニが無いので日用品が多めに置いてあるそうです。
3,「とちのきランドリー」


飯綱町内にあるコインランドリーはここだけ。地元の人が来やすくするために、長野よりもちょっとだけ安めに設定しています。そして、ここはただのコインランドリーではございません。
「撮影ブース」

地元の人から「洗った服をフリマアプリで売りたいけど、自宅に白い壁や良い感じの背景が無い」という声があり、こちらの撮影ブースを設置。これは関東地方だとよく見かけるものの、長野県には無かったということで、県内初だそう。

このように、いいづなコネクトには地元の人達に来ていただけるような仕掛けがたくさんありました。
ということで、今回は飯綱町の廃校施設を活用した取り組みについてまとめていきました。これまでのブログでもありましたが、使われなくなったものを有効活用することが、持続可能な社会を作る上で重要なんだなと改めて実感しました。今回のいいづなコネクトは、県内ではなかなか見られないような面白い取り組みがたくさんありました。自分たちだけでは思いつかないようなアイデアを地元の人達が出してくれるあたり、地域との密着度の高さを感じました。
ということで今回の記事はここまで。最後まで読んでいただきありがとうございました。また次回の記事で!


この日はサンクゼールでランチでした。めっちゃ美味しかった!
いいづなコネクト公式HP
https://iizuna.jp