皆さん、ご無沙汰しております。無事、2年生になりました。今年度も課外授業がスタート!

ということで今回は「地域資源の活用」というテーマのもと、飯綱町へ行ってきました!

長野市街から車でおよそ30分。長野県の北信地方にある町、飯綱町。
人口はおよそ9700人で、長野市、中野市、信濃町と隣接しています。町内の産業は農業が中心で、レタスやキャベツなどの高原野菜、ブドウやモモなどの果物が生産されています。中でも「りんご」が有名で、全国の1%はここ飯綱町で生産されています。全国のりんごの収穫量(令和4年度)が73万7100tだったそうなので、そのうちの1%と考えるとすごいですね。

今回ご案内していただいた、産業観光課 農政係 西澤様(写真左端)

飯綱町役場で、りんごの活用についてお話を伺いました。
りんごについて抱えている課題があるそう。収穫されたりんごは、そのまま出荷するのはもちろんですが、ジュースやシードル(りんごを原料としたお酒)の原料としても使用されます。しかし、そのりんごの果汁を絞った後の残渣(ざんさ、いわゆる搾りかす)が大量に廃棄されてしまうのです。

「この状況をどうにかできないか?」

粉末化されたりんごの残渣

そこで、残渣を活用して新しいものが生み出されました。その名も「りんごレザー」。りんごの残渣を乾燥して粉末化したものを、レザーの材料として一部使用。つまり、「りんごが入ったレザー」ということで、今注目されています。

「今日の授業マジめんどい」
「それなー」

この「それな」というフレーズ(若者の間で使われている)から生まれたのが株式会社SORENA。りんごレザーはここで生み出されました。

りんごレザーを使用したプロダクトは、財布、カードケース、鞄などいろいろ。

株式会社SORENA 代表 伊藤様(写真左端)

SORENAの代表、伊藤さんにお話を伺いました。以前フルーツ加工会社に勤めていたという伊藤さん。そのとき「日本の輸入依存」、「規格外原料の廃棄」、「2019年に発生した台風19号の被害」という3つのことを体感。

「メイド・イン・ジャパンのものづくりがしたい」「県内のりんご農家に貢献したい」・・・

そんな思いで、りんごレザーの開発を始める決意をしたそうです。

このりんごレザー、合成皮革の原料となる石油由来のポリウレタンを従来の約2/3の配合量に抑えられるそうです。また、植物比率が61%以上で、しっとりとした手触りがあります。ちなみにりんごの匂いはしません。

りんごレザーのキーホルダー作りを体験しました。

型抜きには結構な力が必要です

レザーの色、形を選んで型抜き。

ストラップを通す穴を開けて、ロゴマークを熱転写で印刷。

オンリーワンのりんごレザーキーホルダーの完成!
長野県が大好きな自分としては、長野県産のりんごが入っているレザーのストラップを持っているだけで気分が上がります。

飯綱町役場で頂いたりんごジュース。酸味が強くて美味しかった!

今回の記事では、飯綱町のりんごを活用した取り組みについてまとめていきました。りんごがおしゃれなレザーに生まれ変わるって素敵ですね。こういった地域資源を有効活用する取り組みで、長野県がもっと豊かになっていったらなと思います。ちなみに我々長野プロデュース科2年生は、りんごの残渣の活用法についてこれから考えていくことになっています。

「世の中を変えるポテンシャルは若い子たちが持っていると思っています。」

そう話す伊藤さん。
私も学生制作展の作品内で伝えたことがあります。

「未来を作るのは私たち若者である。」

飯綱町は今「日本一のりんごの町」に向けて、動き出しています。

ということで今回はここまで。最後まで読んでいただきありがとうございました。また次回の記事で!

りんごレザーの財布欲しいな