松本取材その1 魅力ある個店の集まり
(松本市六九商店街)

◇松本市のなりたち

奈良時代から平安時代に信濃国の国府が上田から移され、松本は信濃国の中心となりました。室町時代後期には、松本城の前身である深志城が築城され、戦国時代に小笠原貞慶(さだよし)が松本城と改名しました。

江戸時代になると石川数正が初代藩主として天守閣の建設、城下町の整備に着手し、全国から築城のための職人が呼び寄せられました。やがて松本は信州最大の商業都市となります。1721 年から塩市が開かれ、いつしか「飴市」として開催されるようになり、現在も続いています。

明治時代に松本県を含む筑摩県(長野県の南半分)ができますが、筑摩県庁焼失を機に旧長野県 (同北半分)と統合されて現在の長野県となりました。

1902 年に国鉄松本駅が開業。1907 年には松本市が発足します。昭和に入り、1978 年にやまびこ国体開催されました。

◇六九商店街について

江戸時代、界隈は松本城下の武家地であり「六九町」と呼ばれました。通りには武家屋敷と厩(うまや)が並び、54 頭の馬がいたことに町名が由来するといわれます。六九町から今町を出て、越後へと通じる「千国(ちくに)街道」は「塩の道」とも呼ばれました。明治には植物試験場や織物工場が置かれ、先進的な産業地となり、擬洋風の看板建築が建てられました。

1967(昭和42)年に松本市ではじめてのアーケードが設置され、移転前の井上百貨店へと続く松本市の中心となる商店街でした。やがて再開発によって中心市街は移り、六九商店街は衰退します。
2011年春に木工デザイナー、三谷龍二さんのギャラリー「10cm」が、7月には「ラ・シェネガ」west 店が開店。翌年から「クラフトフェアまつもと」に合わせて「六九クラフトストリート」を開催しています。

2013年には皆川明さんの服飾ブランド「ミナペルホネン」松本店が開店し、六九商店街は全国に知られるようになりました。

◇六九クラフトストリート

松本市では、1985 年から毎年 5 月に「クラフトフェアまつもと」が開催され、近年では2日間で全国から5万人超の人が訪れます。2007年から「工芸の五月」が催され、松本市街全域で工芸にまつわる企画が行われるようになりました。

六九商店街では、六九商和会の会長を務める神山さんが三谷さんに声をかけ、クラフトフェアまつもとに合わせて 2012 年から「六九クラフトストリート」を開催しています。日本の工芸を牽引するようなギャラリーや作家らが集まるたった 3 日間のイベントに、海外からもファンが訪れるようになりました。

(取材・文/NP  写真/長野プロデュース科1年 丸山亜緒衣)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です